サピエンス全史という本を読みました。
上・下に分かれていて、現在のAmazon価格で一冊2052円となっています。
世界的ベストセラーとなった本の翻訳版。歴史書というジャンルになる本ですが、2017年のビジネス書大賞を受賞しているようです。
堀江貴文さん著の『多動力』でも良書として紹介されていました。(私はそちらで知って購入しました)
私たち人類が成し遂げたこと、または犯してしまったこと、人類の繁栄と謎を人類誕生から順を追って紐解き解説していく一冊となっています。
とりあえず、めちゃめちゃ面白いので一読の価値ありと思います。
さて、今回はその中でも冒頭も冒頭の、狩猟採集民時代からミニマリストとして学べることがあるのではと思い、紹介させていただきます。
サピエンスは、種のほぼ全歴史を通じて狩猟採集民だった。過去200年間は、しだいに多くのサピエンスが都市労働者やオフィスワーカーとして日々の糧を手に入れるようになったし、それ以前の1万年間は、ほとんどのサピエンスが農耕を行ったり動物を飼育したりして暮らしていた。だが、こうした年月は、私たちの祖先が狩猟と採集をして過ごした厖大な時間と比べれば、ほんの一瞬にすぎない。
出典元:サピエンス全史
また、
この分野の学者は、私たちの脳と心は今日でさえ、狩猟採集生活に適応していると主張する。
とあります。
あまり詳しく説明するとただただこの本の文章をなぞるだけなので、ぜひ一度読んでいただきたいのですが、本当に簡単に説明すると、
人類が誕生してから、ほとんどは狩猟採集民として生活していて、DNAに刻まれた記憶の中では私たちは依然として狩猟採集民であるということです。
例えば健康医学の観点からも、人類は長い間魚を食べてきたので、肉食はそもそも体に合っていない。魚が健康のいいという意見をよく耳にします。
最近では肉を食べてもいいという研究もあったり、気にしすぎてストレスを溜めることが一番よくないという意見もあるので一概に決めつけるわけにはいかないのですが、
狩猟採集民の時代に人類が手に取っていたであろう、魚や、木の実、果物などが健康にいいという複数のエビデンスが存在するのも事実です。
いずれにせよ、ごく最近始まったにすぎないテクノロジーの中で生きる我々は、長い期間習慣として行っていた狩猟採集の時代について深く理解する必要があります。
そして、狩猟採集民の時代の暮らしを考えることが、現代を生きるわたしたちが現代を豊かに暮らすことに繋がるのではないでしょうか。
狩猟採集民とミニマリストの共通点
狩猟採集民の生活を考えると、そこにミニマリストとの共通点があることに気づきます。
自分の持ち物すべてを背負って移動した狩猟採集民は、現代のようにたくさんのものを所有することが理に適っていなかったので、必要な所持品だけを所有していました。
また、食べ物を採るときにも、その日のうち、または数日中に必要な分だけを採っていたことでしょう。現代のように、大量の廃棄を出してまで採取したり生産することはなかったはずです。
そして極端に大きな集団で生活をすることはなく、家族や親しいものだけの小さなグループで生活していた。
現代人は毎週平均して40~45時間働くのに対して、狩猟採集民は狩りは3日に1度、採集は毎日わずか3~6時間。そのうえ家事の負担が軽かった。
そして、それでも生きていくのには十分な栄養を確保していて、狩猟採集民は子孫の農耕民より飢えたり栄養不足になることは少なかった。
以上の点を見ていても、狩猟採集民族はミニマリストの考える物は少ないが豊かな暮らしにかなり近いものがある気がします。
上記をみてうらやましい!と思う人もいるんではないでしょうか?
もちろん、法律もない時代ですので、非道徳的なことや残酷なことはあったでしょうし、自然も今以上に脅威でしょうから、狩猟採集民の生活をそのまま現代で実践するのは無理なことですが。
それでも、人類が長く行ってきた習慣、そして本能やDNAのことを考えるのですから、豊かな暮らしのためのヒントくらいはくれそうな気がしますね。
少なくとも、無駄、無意味ということはないでしょう。
考えてみると、私たちミニマリストが目指す最小単位の生活というのは、最近始まった物に溢れた生活から、人類本来の姿に戻すという行為なのかもしれませんね。
最後に
なぜミニマリストや持たない暮らしに憧れる人達がいるのか。なぜ最小限の暮らしが幸福へと繋がるのか。
そもそも「なぜミニマリストになったのですか?」という問いに対して、
『狩猟採集民の暮らしに近いから』というのが一つの答えになるのかもしれません。
以上、ここまではサピエンス全史の本当に最初の一部分だけの内容なので、また後半の内容から思うことがあれば、書いていきたいと思います。
本当に面白い本ですので、興味があればぜひ一度読んでみてください^^